Minimalism Designsource (DesignSource)
レビュー
「ミニマリズム」という言葉は、とりわけ建築分野では、必ずしも良い意味で使われているわけではない。今日にいたってもなお、この語は混乱やあいまいさの原因になっている。こうした問題は、この語が本来は美学的思想を説明しているにもかかわらず、創造における潮流や流派、傾向を定義するのに使われていることから生じている。しかも、その美学的思想も、きちんと時系列に沿って定義されておらず、そればかりか、さまざまな分野が互いに影響を与え合っている。それこそが、これまでに建てられてきたミニマリズム建築が互いに遠く隔たっている理由といえる。ミニマリズム建築家の顔ぶれも、安藤忠雄、エドゥアルド・ソウト・デ・モウラ、ジャック・ヘルツォーグ&ピエール・ド・ムーロン、ルイス・バラガンなど、きわめて多彩だ。『Minimalism DesignSource』は、1990年年代後半から新世紀の初めにわたるミニマリズム・ムーブメントを検証し、ミニマリズムという言葉の起源を探っている。また、美術や絵画、ファッション、彫刻などの建築以外の分野で展開されたミニマリズム現象が建築界のミニマリズムに与えた影響のほか、純粋で単純なラインを使用する効果や、言語的要素の簡素化について、さらに建築に関しては、空間の扱い方や建築の可能性までを検証している。
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