この世界の片隅に 上 (1) (アクションコミックス)

この世界の片隅に 上 (1) (アクションコミックス)
こうの 史代
双葉社

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カスタマーレビュー

穏やかな日々に感謝したい気持ちが生まれる上巻 (2008-09-13)

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 広島でのりの養殖をなりわいとする浦野家の長女すず。彼女が少女時代の昭和9年から、呉へと嫁いだ新妻時代の昭和19年7月までを描く上巻です。  こうの史代作というだけで内容については何の予備知識もないまま手にしたのですが、これはあの夕凪の街桜の国の姉妹編ともいえる作品のようです。それを思うと、これに続く中下巻の展開を想像して心に重いものを感じざるをえません。  ここに描かれる浦野家の人々、そして婚家の北条家の人々は、ささやかな日々を静かに生きています。2008年の世界に暮らす私の目から見るとは... 続きを読む

「冬の記憶」に出会えて、幸福でした。 (2008-08-01)

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わたしは、一瞬にして消え去ってしまった、もう一つの街を思いながら、よく広島市中心部の街並を歩きます。それは、どこにでもあるような、近所の駅前商店街などとそれほど大きな違いはない、庶民が行きかい、子供たちの楽しそうなはしゃぎ声がどこからか聞こえてきそうな、普通の日本の町並みであったことだと思います。「冬の記憶」、これは、そんな以前の広島市の中心街(中島本町、材木町など)が、舞台となっています。考証等もよく行き届き、繊細な筆致が当時の雰囲気をよく醸しています。とくに、戦時中に取り壊されたという、木製... 続きを読む

歴史では教わらなかったこと、そしてDestiny。 (2008-06-15)

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 こうの史代さんの名作「夕凪の街 桜の国」に続く本作、何のためらいもなく購入して、予想通り期待を裏切りませんでした。  30年以上前の高校の日本史では確か「満州事変」あたりで時間切れになって、その後はいろいろな情報が断片的にしか入ってこず、特に国家総動員法下の国民の「銃後」の生活がどのようなものであったか、今まで読んだどの資料よりもずっと説得力がありました。  「聖戦」の美名の下、如何に一般庶民が国家の歯車にされていくか、そしてその国家が如何に理不尽なものであるかを、時系列に刻まれるさりげない日... 続きを読む

ほのぼのした描写の中に戦争の現実 (2008-06-12)

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漫画アクションでの連載時から、単行本化を楽しみにしていました。 広島に住む一人の女性「すず」が、軍都の呉に嫁いでいくところから物語は始まります。 すずの愛嬌たっぷりの大らかな雰囲気が、戦中という時代背景との対比になっています。 ほのぼのしたキャラクターを通じて戦争を語るという絶妙な構成。 激しい描写がないことが、かえって「戦争がいかに愚かなものか」を際立たせています。 一方、すずと周作のぎこちなくも想いを通わせる夫婦ぶりも見ていて微笑ましいです。 そういった温かさがこうの史代さんらしく、好き... 続きを読む

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